「擬態」(二次創作)

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今回は「魔法少女まどか☆マギカ」のスピンオフ作品、「魔法少女かずみ☆マギカ 〜The innocent malice〜」に登場するユウリ様を描いた二次創作絵についてのおはなしです。



前の記事同様、二次創作が苦手な人、解釈地雷などがある方、ネタバレが苦手な方は注意してください。



この絵を描いた当時の感情は、割と今でも覚えています。
当時、ユウリ様の髪の毛のグラデーションは上手くいったなあ、と自画自賛していました。今見たらそうでもないのですが……

この絵は背景でものすごく失敗しました。
濃い色にしたいと思うあまり、絵の具をほとんど水で溶かずに塗っていたので、透明水彩の良さを全く活かせていません。
今より未熟な当時ですら失敗した、と感じていましたから、今は尚更見苦しくて仕方ないです…

また、わたしの絵を他にもいくつか見ている人はわかるかと思うのですが、わたしは画面に物足りなさを感じたらすぐドリッピングに頼ってしまいます。
この絵でも様々な色でドリッピングをしているのですが、その結果画面が汚くなっています……

ですので、総合的に見てこの絵は失敗作です。まあ、これもひとつの経験ですね…



では、「魔法少女かずみ☆マギカ 〜The innocent malice〜」について簡単に紹介します。
この作品は、タイトルの通り、かずみという少女が主人公です。
彼女は「かずみ」という名前以外の記憶を失くしており、とある事件に巻き込まれた際に自分は魔法が使えるということに気付きます。その後、記憶喪失以前に一緒に魔女と戦っていた、プレイアデス星団というチームのメンバーと再会し、共に戦ううちに、かずみの謎が次第に明らかになっていきます。


かずみマギカは読者がまどマギのストーリーを知っている前提で話が展開していきます。
まどマギは知名度が非常に高いのでわたしが説明する必要はないかと思いますが、もし知らない方のために、そしてかずみマギカを読む上で押さえておきたい設定をまとめておきます。

・少女がキュゥべえと契約すると魔力の源であるソウルジェムが生み出され、魔法少女になる
・願いを1つ叶えて貰う代わりに魔法少女となり魔女と戦う使命を課されるという契約
・魔力の使いすぎや負の感情によりソウルジェムには穢れが溜まっていく
ソウルジェムの穢れを取り除くには魔女を倒しグリーフシードを手に入れる必要がある
ソウルジェムが穢れきってしまうと魔法少女は魔女になる


これを踏まえた上で、かずみマギカの設定を見ると、かなり違う点があります。

キュゥべえではなくジュゥべえという存在が出てくる
・ジュゥべえがプレイアデス星団のメンバーを魔法少女にした
ソウルジェムの穢れをジュゥべえが浄化する
・一般人が魔女のような存在に変化することがある(倒されると元の姿に戻る)

あれ……?設定が違う…?となった方が多いと思います。
しかし、基本的な設定はあくまでもまどマギと同じで、ストーリーを全て読むとその謎が解けます。まどマギを観た人にこそ読んでいただきたい作品です。



話が大分遠回りになってしまいましたが、ユウリ様の話に移ります。
ユウリ様はプレイアデス星団の敵として登場します。その目的は彼女たちへの復讐です。なぜユウリ様は復讐をしようとしたのか。その理由は過去に遡ります。


難病により余命3ヶ月を宣告された杏里あいりという少女は、その運命に絶望していました。そんな中、料理が上手で、あいりの唯一の親友である、飛鳥ユウリがあいりにお守りとして金色のスプーンを渡し、どこかへ行きました。その後何故かあいりの病は完治し、あいりはお守りのおかげだと解釈しました。

後日、あいりはお守りをユウリに返し、ユウリは料理コンクールに出場しました。しかし決勝戦でユウリは突如姿を消してしまい、ユウリを探しに行ったあいりは魔女空間に迷い込んでしまいました。
魔女があいりを襲おうとした瞬間、プレイアデス星団(ちなみに当時は6人でかずみはいません)が現れ、魔女を倒し、あいりは自分を守ってくれた彼女たちに感謝しました。

プレイアデス星団が去った後、あいりはその場にユウリの金色のスプーンを発見します。そこにキュゥべえが現れ、あいりに真相を告げました。

魔女の正体がユウリだったこと。ユウリの願いはあいりの病気を治すこと。そして、魔女と戦うかたわら、難病の子を治療し続けていたため、魔力の消耗が激しく、ソウルジェムが穢れきって魔女化したこと。

それを聞き、あいりはユウリを殺したプレイアデス星団に感謝してしまったことを嘆くとともに、彼女たちに復讐するために、ユウリの命を引き継ぐ=ユウリになるという願いでキュゥべえと契約しました。

つまり、ユウリ様の正体は、飛鳥ユウリではなく、別人の杏里あいりだったのです。


そして、わたしが現在のユウリ(元:杏里あいり)のことをユウリ「様」と表記していた事に、皆さん気付いていましたか?実はちゃんと書き分けています。

この呼び方の理由は、現在のユウリが作中で自分のことを「ユウリ様」と言っているからです。飛鳥ユウリと現在のユウリは衣装が違うのですが、ユウリという文字だけではどちらなのか分からないので、ネットなどでは、現在のユウリは様付けで呼ばれることが多いです。


結局、作中でユウリ様は復讐を遂げる前に魔力を使い果たして魔女化してしまいます。その魔女には心臓が2つ………理由はお分かりかと思います。



この絵のユウリ様の横に積まれている髑髏は7つ。プレイアデス星団の人数と同じです。
つまり、この絵はユウリ様がプレイアデス星団へ復讐を遂げたifの世界なのです。
髑髏がお皿に乗っていたり、フォークが刺さっているのは、ユウリが料理上手だったということもありますが、かずみマギカの中で、料理や食事は重要な意味を持つからです。
 
 
しかし、もしユウリ様がプレイアデス星団への復讐に成功していても、いつか、本物のユウリは復讐を望んだだろうか、と考え、絶望したのではないでしょうか。
それに、プレイアデス星団もユウリもいなくなった世界で、彼女には何も残らないのではないでしょうか。
あるいは、そんなことを考える間も無く魔力を使い果たして魔女化していたかもしれません。
 
 
「アタシがなったのは本当にユウリだったかな」
 
いつもは記事の冒頭にサブタイトル的な一文を書いていますが、今回の文はネタバレ丸だしので冒頭には書きませんでした。
 

この絵の下描きはこちらです。

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この絵は構図にとても苦労した記憶があります。
 

まず、ユウリのポーズで悩みました。頭の中ではユウリは最初から完成した絵と同じポーズで、絶望して膝をついているという設定でしたが、これでは衣装の構造がわかりにくく、衣装の魅力が伝わらない、と思い、変更するべきか悩んでいました。

しかし、わたしが表現したいのは外見ではなく中身であり、衣装より感情面を描きたかったので、このポーズのままにしました。

ちなみに、かずみマギカに出てくる魔法少女は、大体服の露出度が高いです。ユウリの衣装は特に露出度が高いです。
かずみに至っては1話冒頭から全裸で登場しますが…


また、ポーズが確定したあとも、帽子をどう配置するかですごく悩みました。頭に被せたいけれど、そうすると顔が見えにくくなってしまいます。
また、作中でも、ユウリ様が帽子をかぶっている間は、彼女の顔がはっきりわからず、プレイアデス星団にとってユウリ様は謎の魔法少女という認識だったのですが(おそらく衣装が飛鳥ユウリと現在のユウリでは違うため気付かなかった)、帽子をとって顔が見えたとき、ようやく彼女たちは謎の魔法少女=死んだはずのユウリだと気付きました。
ですので、わたしは帽子をかぶっているかどうかは大きな違いだと考え、この絵の中の少女はあくまでもユウリ様であって、謎の魔法少女ではない、ということを強調するために、帽子をかぶせないことにして、帽子は風で飛ばされたという設定にしました。その結果、髪の毛も風になびいている構図になり、画面全体のバランスが良くなりました。



何かに希望を抱いた分、何かに絶望する。